遠州三山風鈴まつり【袋井市】

観光名所 又は、 スポット名 |
遠州三山風鈴まつり (えんしゅうさんざんふうりんまつり) |
地域 | 静岡県 西部地方 |
住所 |
・可睡斎:静岡県袋井市久能2915- 1 ・法多山:静岡県袋井市豊沢2777 ・油山寺:静岡県袋井市村松1 |
入場料 |
・可睡斎:(赤富士風鈴拝観)500円(2017年開催時) ・法多山:(拝観料)無料(2017年開催時) ・油山寺:(拝観料)無料(2017年開催時) |
駐車場 | 有り(一部有料駐車場:2017年開催時) |
トイレ | 有り(参拝者用境内トイレ) |
交通アクセス |
・
可睡斎:交通案内・地図(アクセス)
・ 法多山:交通の御案内 ・ 目の霊山 油山寺:交通アクセス |
備考 |
寺院の境内地という神聖な場所でもあります。 節度ある行動を心掛けましょう。 |
一口メモ
・2017年7月(~8月)に初開催を迎えた「遠州三山風鈴まつり」。境内の風鈴が涼しげな音色を奏で、袋井市の新たな夏の風物詩を盛り上げていました。
遠州三山風鈴まつり 2023年5月20日(土)~8月31日(木)(予定) ※( 遠州三山 風鈴まつり - オクユキフクロイ - 袋井市観光協会 ) |
(参考Webページ)遠州三山風鈴まつり|袋井市(https://www.city.fukuroi.shizuoka.jp/kanko_bunka/kanko_event/matsuri/11257.html)

Google map
2017年7月(~8月)袋井市の新たな夏の風物詩として初開催を迎えた「遠州三山風鈴まつり」。開催会場は「可睡斎(かすいさい)」、「法多山(はったさん )」、「油山寺(ゆさんじ)」の三山です。
夏定番の風物詩でもある「風鈴」ですが、その原型になったと云われるものに「風鐸(ふうたく)」があります。
青銅でできた風鐸は、寺院で、軒の四方に吊り下げられていることがあります。
これは、強い風が流行病や悪い神を運んでくると考えられていたことに由来し、風鐸は、その邪気除けの意味があるようです。
また、この音が聞こえる範囲は聖域だといい、災いが起こらないと考えられています。
それではまず、「可睡斎」の風鈴からお伝えしていきます。

もともとは「東陽軒」という名のお寺だった「可睡斎(かすいさい)」。
「可睡斎」この名称は「眠り」に由来するとも(諸説あり)。
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遡ること戦国時代。当時の和尚さんが、幼い徳川家康を匿(かくま)ったと伝わり、
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その後に、一国一城の主となった家康は、そのお礼にと、和尚を招きます。
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その際に、席上で居眠りをする仙麟等膳和尚(第11代)を目の当たりにして、
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「和尚我を見ること愛児の如し。故に安心して眠る。われその親密の情を喜ぶ、和尚 、眠るべし」と。
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それ以来、和尚が「可睡和尚」と呼ばれたことから
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いつしか、本来「東陽軒」であった寺の名も「可睡斎」に改められたと云われます。
可睡齋では、合計約3,000個の風鈴が、境内を彩っていました。

「風鈴の小道」とネーミングされた無料スペースに約2,000個。そして、有料スペースには、富士山をイメージした「赤富士風鈴」が、約1,000個。

「赤富士風鈴」への誘導看板がありますね。
早速、向かっています。
赤富士風鈴を見るには、拝観料500円(2017年開催時)が必要です。

有料スペースへと向かう受付にて、拝観料500円をお支払いすると、先着100名様という無病息災「水無月ぜんざい」と「袋井冷茶」の引換券をもらいました。

「赤富士を眺めながらお召し上がり下さい」とのこと。
冷房が効いていたことで快適な空間の中にて、赤富士を眺めながらヒトトキを過ごしています。

そしてこちらが、富士山をイメージした「赤富士風鈴」です。
※ガラス戸の框(かまち)が映っていないのでわかりにくいですが、実際には、ガラス越しに風鈴を眺めています。

こちらは、別角度から眺めた「赤富士風鈴」景色。
※こちらも、実際には、ガラス越しに風鈴を眺めています。

続いてこちらは「可睡斎境内ご案内図」です。
例年1月~3月には「可睡斎おひなまつり」。例年4月中旬~5月上旬には「ぼたん祭り」が開催されています。
(参考Webページ)可睡斎ひなまつり( https://www.kasuisai.or.jp/wp/p27)
(参考Webページ)ぼたん苑 | 秋葉総本殿 可睡斎(https://www.kasuisai.or.jp/wp/p25)

場面が戻ります。
こちらは、可睡斎の第2駐車場です。

またまた場面が変ります。
続いては、法多山の風鈴をお伝えします。

遠州三山の1つ「法多山尊永寺」は、725年(神亀2年)聖武天皇の勅命により、行基法師がこの地に正観世音菩薩を安置したのがその始まりと伝わります。
そして、御本尊の「正観世音菩薩」は、厄除観音と呼ばれています。
ちなみに、風鈴は、御本堂両翼左右の回廊に吊るされていました。
そして、御本堂へと向かう参道は、上り階段を歩いて行きますよ。

風に吹かれて「カランコロン」「カランコロン」と。
なんとも言えない涼しげな風鈴の音色は、一瞬、暑さを忘れさせてくれる存在でした。

左右の回廊に吊るされた計480個といわれる風鈴の数々。この時期、お近くにお越しの際には、話のタネにぜひ一度ご覧下さい。

こちらは、期間(7~8月)限定で、かき氷を食べることができる法多山名物「厄除氷」。
「かき氷」に「厄除け団子」がトッピングされています。
(参考Webページ)法多山名物「厄除だんご」の御案内(http://www.hattasan.or.jp/dango/)
なんとも異色のコラボですが、冷たいモノを欲しがる暑いこの時期。カキ氷はやっぱり王道でした。
カキ氷を食べ、口が冷えてくると団子を食べながら、また、カキ氷を頬張(ほおば)る、この繰り返しで、この日の暑さを乗り切っていました。
ちなみに「厄除けだんご」は、券売機で先にチケットを購入するのですが、「厄除氷」は、だんご茶屋テラス席側の方に行き、注文をしました。

厄除観音 法多山 尊永寺は、桜、アジサイ、紅葉でも親しまれているお寺です。
(参考Webページ)法多山|祭事案内 季節の催し物(http://www.hattasan.or.jp/saiji/)

場面が一気に戻ります。
こちらは、法多山の駐車場です。
この時(2017年)は有料(100円)でした。

今度は場所がガラッと変わります。
続いては、油山寺の風鈴です。

701年(大宝元年)に行基法師が創建し、油が湧出したことから「油山寺」の名が付いたと伝わります。

こちら、油山寺では「南部風鈴」。
派手さはないのですが、しとやかに心地良い癒(いや)しの音色を奏でていました。
ちなみに、南部風鈴は南部鉄器で作られた風鈴で、岩手県の特産品です。
東日本大震災の復興を願い、現地より取り寄せた風鈴だといいます。

ちなみに、油山寺は、県内の紅葉スポットとしても親しまれている古刹です。
(参考Webページ)遠州三山の紅葉|袋井市(https://www.city.fukuroi.shizuoka.jp/soshiki/syougyou/1/keikanmeguri/11002.html)

場面が戻ります。
こちらは、油山寺の駐車場とトイレです。

こちらは、遠州三山風鈴まつり(2017年7月1日(土)~8月31日(木))のポスターです。

「遠州三山風鈴まつり」。ちなみに、三山の「山」とは何?かというと。
かつての寺院が、一般的に建てられていた場所に由来しています。
その場所とは山の上。
その為、山号を付けて呼ぶのはその名残りでもあります。
ちなみに、風鈴まつり会場それぞれの山号は、
・可睡斎、→山号「萬松山(ばんしょうざん)」。
・「法多山」は山号で、寺院名「尊永寺(そんえいじ)」。
・油山寺、→山号「医王山(いおうざん)」です。
そして、静岡県袋井市にある上記3つの寺院を「遠州三山(えんしゅうさんざん)」と呼んでいます。
ちなみに、「遠州」とは、昔の地方行政区分のひとつ。現在の静岡県西部付近のことです。
可睡斎、法多山、(油山寺では、滞在時間が短かったため、じっくりと音色を聞くことができませんでした)では、境内の風鈴が涼しげな音色を奏でていました。
可睡斎では、風鈴が時たま、セミの鳴き声をかき消すような勢いで、元気良く鳴り響いていたこと。印象に残る場面です。
また、法多山では「厄除氷」。可睡斎では「水無月ぜんざいと冷茶」を堪能して来ました。
2017年7月(~8月)に初開催を迎え、新たな歴史を刻む「遠州三山風鈴まつり」をお伝えしました。



火伏せ(防火)の神様「可睡斎」。厄除観音として知られる「法多山」。目の霊山「油山寺」の遠州三山は、多くの人たちに親しまれ愛されている存在です。